大分の一番が“いいやん!”Vol.2 大分市で一番古い磨崖仏・大分元町石仏
岩壁に彫られ、長い間風雪に耐えながら、地域の人々の厚い信仰のもと
大切に守られてきた、「磨崖仏」。
今回は、地域の人に愛され続ける大分市で一番古い「磨崖仏」の魅力に迫ります。
大分市で一番古い磨崖仏が“いいやん!”
岩壁に彫られた仏像、『磨崖仏』。
日本で磨崖仏が作られ始めたのは、平安時代初期と言われています。
大分県に現存する磨崖仏の数は、なんと全国一。
大分市にも、大分川流域を中心に数多く残っています。
そして、大分市で一番古い磨崖仏が、大分市元町にある「大分元町石仏」です。
【大分元町石仏】
上野丘台地の凝灰岩と呼ばれる岩壁に刻まれた石仏。
岩薬師とも呼ばれ、1934年(昭和9年)に国指定史跡となりました。
平安後期(11世紀後半)の作といわれ、臼杵石仏(古園石仏)と並ぶ古さだとも
いわれています。
薬師如来像は、高さ3mで、丸彫りに近い厚肉彫りに刻みだされています。
丸いお顔に弓状の眉、厚いまぶたに切れ長の伏せ目、花弁の形をした唇と
穏やかな御顔立ちをしています。
貴重な文化財である大分元町石仏。
実は保存の危機に直面しています。
かなり風化が進み、少しでも風化の速度を遅らせようと、大分市では整備を
行ってきました。
地下水に含まれる塩の成分が、石仏を壊していると考えられています。
そこで、大分市では、塩類を白い和紙に吸着させて取り除く保存処理を行っています。
(※塩類による文化財被害を防ぐ試みとしては、世界初の試み)
元町石仏を守り継ぐ活動が“いいやん!”
作られてから約1000年が経った今でも、風化に耐えながらその姿を残している
元町石仏。それを支えてきたのが、大分市元町地域に住む皆さんです。
石仏を風雨から守るお堂は、古くからこの地に建てられており、
石仏に供えられるお花は絶えることがありません。
また、地元の町内会の皆さんによる石仏周辺の草刈りや清掃活動も行われています。
元町石仏を未来へ残していく活動は、地域の人々に大切に守られながら、
続けられているのです。
《地デジ》
★OBS(大分放送)
放送は6月10日(水)18:55~19:00
《ケーブルテレビ》
★OCT(大分ケーブルテレコム)
★OCN(大分ケーブルネットワーク)
★EOS(東大分システム)