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歴史資料館特集展示 『一伯公 松平忠直』

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今回の「いいやん!大分」は、歴史資料館で開催中の特集展示をご紹介します。
現在開催されているのは、特集展示「一伯公 松平忠直(いっぱくこう まつだいらただなお)」。
歴史に名を残す武将の貴重な資料が展示されています。
「一伯公」こと松平忠直は徳川家康の孫として生まれ、若くして福井藩主となりました。
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大坂の陣では、現在の大河ドラマ主人公「真田幸村」を打ち取るなど活躍し、その名を知らしめました。
しかし、29才のときに福井藩主の地位を追われ、現在の大分市・豊後へと移されます。
徳川家康の孫、戦での活躍。
そんな松平忠直がなぜゆかりの無い大分市へと追われたのか?
諸説あり、はっきりとした事情は分かっていません。
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歴史資料館の内野さんにお話しを伺うと、「家康の孫という特別な存在、大坂の陣での活躍などが周囲に疎まれたのではないか」とお答えいただきました。
ちなみに「一伯公」というのは、忠直自身が「一伯」と称したことから豊後に移されたのちに周囲の人々から呼ばれた名前だそうです。
現在の萩原周辺から津守などで後年を過ごした際には、神仏への帰依から周辺の神社を再建するなどし、地域の人々からは大変親しまれたようです。
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そのまま大分市で生涯を終え、現在は市内で静かに眠っています。
そんな「一伯公 松平忠直」が寄進した様々な品は大分市の遺産として現在も大切に保存されています。
今回の展示で並ぶのは全15点の貴重な資料。
中でも目を引くのは、鮮やかな赤い「兜蓑(かぶとみの)」。
鎧の兜を装飾・保護することを目的につけられる兜蓑は、武田信玄のイメージが強いかもしれませんが、徳川家も好んでつけていたようです。
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今回展示されている兜蓑は松平忠直自身が熊野神社へ奉納したものとされ、大坂の陣で松平忠直が着用したもの、さらに徳川家康が関ケ原で着用したものだと言われる貴重な品です。
当時の狂歌には「家康には過ぎたるものが二つあり、唐の頭に本多平八」というものがあります。
唐の頭と呼ばれる兜蓑と、武勇で名高い本多平八(本多忠勝)という家臣は徳川家康にはもったいない、という意味だそうです。※今回の展示では本多平八直筆の書「政」も展示されています。
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さらにぜひご覧いただきたいのが「熊野権現縁起絵巻」。
およそ400年前に忠直が寄進したと言われていますが、時代を越えても色あせぬ美しい彩色が魅力です。大切に保存されていたことが一目で見てとれます。
全13巻からなる「熊野権現縁起絵巻」の主要場面10巻を入れ替えながら4月まで順次展示していく予定なので、ぜひ一度、と言わず何度でもご覧ください。
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他にも真田丸の構造が見られる希少な「大坂の陣」配陣図など、歴史好きの人もそうでない人も楽しめる特集展示となっています。
戦国時代にその名をとどろかせた武将、「一伯公 松平忠直」。
350年以上の時を経ても色あせぬ貴重な資料は必見です。

「特集展示『一伯公 松平忠直』」
期間:平成29年2月26日(日)まで
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開館時間:午前9時~午後5時
年末年始の休館日:12月28日(水)~29年1月4日(水)
観覧料:大人200円 高校生100円 中学生以下無料
《地上デジタル放送》
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★OBS大分放送 12月14日(水)18:55~
《各ケーブルテレビ局》
★OCT大分ケーブルテレコム
★OCN大分ケーブルネットワーク

★EOS東大分システム

放送:平成28年12月14日(水)18:55~ リポーター:財前 真由美

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