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有元利夫展 天空の音楽~大分市美術館~

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花びらが舞い、不思議な雲がただよい、よく見ると人物はフーッとうかんでいる。
まるで音楽をかなでているかのように。
時代を超えて見るものを惹きつける作品を数多く残した画家「有元利夫」。
今回の番組では、大分市美術館で12月7日(日)まで開催中の「有元利夫展 天空の音楽」を紹介します。

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有元利夫は、昭和の洋画家で、日本の古仏、ルネサンス期の芸術やバロック音楽など、絵画に限らず様式美、古典的な美に対してインスピレーションを受けた作風が特徴的です。

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本展覧会では、大学を卒業した1973年から1984年の間の作品を中心に、絵画、彫刻、工芸作品約100点により、有元の魅力あふれる芸術世界を展示しています。

有元利夫は、1946(昭和21)年、岡山県津山市生まれ、翌年、家族とともに東京都に転居。
1969年、東京藝術大学美術学部デザイン学科に入学。在学中は、日本画、洋画、彫刻の研究室、さらには音楽学部に出入りし、幅広い分野に興味を抱きました。

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また、大学時代に訪れたイタリア・フィレンツェで目の当たりにしたフレスコ画(壁画)の存在感に圧倒されます。
そして、日本の岩絵の具を使い、描いては削り、描いては消し、さらに塗り重ねることを繰り返すことでフレスコ画の数百年のときを経た質感を独自の方法で作り上げていきました。

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代表作の「花降る日」は、当時、新人洋画家の登竜門とされ、画壇の芥川賞とも言われた安井賞の特別賞を受賞。柔らかく繊細な色彩の中に悠然と立つのは、高く渦を巻く塔。青いハンカチを風にたなびかせ、じっと佇む女性。
天上からは、細く強い光のシャワーが降り注いでいます。はらはらと舞う、薄紅色の花びらが印象的な絵画です。

 

また、有元利夫は、音楽をこよなく愛し、「音楽が漂っているような絵画」を作ることをめざし、音楽を奏でるような作品を数多く制作しました。

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『つくるということ』に対して真摯で貪欲であり続け、作品だけでなくその人柄も多くの人々を魅了した有元利夫は、1985年38歳という若さでこの世をさりました。

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風化の美しさと独特の世界観を有した有元の作品はその魅力が衰えることなく今日まで愛され続けています。

芸術の秋、ぜひこの機会に大分市美術館で有元利夫の世界を体験してください。

《地上デジタル放送》
★OBS大分放送

本放送は11月1日(土)17:15~17:30

再放送は11月8日(土)17:15~17:30

 

《ケーブルテレビ》
★OCT(大分ケーブルテレコム)
★OCN(大分ケーブルネットワーク)
★STV(佐賀関テレビ)

放送:平成26年11月1日(土)17:15~17:30 リポーター:夏目 愛

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